社会正義のキャリア支援ーSocial Justice and Career Guidance

"There are countless ways to be useful and constructive in our society." John D. Krumboltz

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 ICCDPP(INTERNATIONAL CENTRE FOR CAREER DEVELOPMENT AND PUBLIC POLICY;キャリア開発と公共政策国際センター)は、各国のキャリア開発と公共政策に関する研究者、実践家、政策担当者が集まるウェブ上のコミュニティ。キャリアカウンセリング、キャリアガイダンスに関する各国の情報を豊富に収集・提供している。

 ICCDPPも、コロナ関連の記事をトップページに掲載している。
https://www.iccdpp.org/

 ・パンデミックの時に働くこと
 ・コロナウィルスと科学者の国際的な協力体制
 ・コロナウィルス:仕事の世界のパンデミック  など

 パンデミックの状況下でも働かざるを得ない労働者の物語、労働市場情報とコロナウィルスなど興味深いニューヨークタイムズの記事をリンク(リンク先で記事購入サービスの広告等あり)。

 記事では、米国O-netをもとに、「他人との物理的な距離の近さ」×「感染のリスク」の2次元でリスクの高い職業を紹介。最も他人と距離が近く感染リスクがあるのは、歯科医、看護師、救急医療隊員などの医療従事者で、現在、多くの人々が働いている(十分に感染予防の措置もとられている)。消防士・警察官のような「ファーストレスポンダー」、教員もリスクが大きいなか、働いている。

 他人との距離が近くはないが感染リスクがある職業として、ゴミ収集人、メイド、ビル管理人など。逆に、感染リスクは低いが他人との距離が近い職業としてレジ係、ウェイター、小売店員などが挙げられる。これらの職業は概して低収入であり、リイオフの危険もある。

 テレワークを利用できるのはホワイトカラーがほとんどであり、最前線に立つ職業、「経済規模の下限にいる人」が自宅で仕事をすることは現実的ではないと記事を締めくくっている。

 他にICCDPPのトップページでは、ILOの声明も紹介。ガイ・ライダー事務局長は「コロナウイルスパンデミックは単なる医学的危機ではなく、社会的および経済的な危機でもある」と述べ、「特に、最も脆弱な人々のニーズに応えなければなりません」と指摘している。